フリーの絵描きが賃貸で部屋を借りてみた記録
こんにちはー。
最近、賃貸で部屋を借りて引っ越しをしたのですが、この記事ではそのときのことを書いておこうと思います。
引っ越しでは、とある不安がありました。
それは、会社などに所属していないフリーの絵描きが賃貸の入居審査に通るのか?ということです。
僕は主にネット上で活動する絵描き(イラストレーター)です。
同人活動をしてるので、同人作家と呼ばれる存在でもあると思いますし、漫画を描くこともあるので漫画家ともいえるかもしれません。
フリーランスであり、個人事業主であります。
こんな、自分でもよくわからない(説明が難しい)職業なのに、入居審査を突破できるのか?ということです。
残念ながら世間的な信用度はほとんどない立場ですからねー。
まぁ結果的には普通に審査に通ったんですが、同じような不安にぶつかってる人もいると思いますので、記事を書いてネットに公開しておこうと思ったのです。
ネット検索すると、似たような記事をよー清水先生が公開されています。
→http://freenaillust.com/2019/04/19/post-958/
逆に言うと、しっかりしたサイトとしては、よー清水先生の記事ぐらいしかネットでは見当たりません。
しかも、先生ほど立派な活動をしているわけではない立場の自分としては、上記の記事で参考にできるのは一部分だけでした。
なので、自分の事例を公開しておきます。
審査に通った理由の考察はこの記事の終盤で書くので、そこまで飛ばしてもらっても問題ないです。
なお僕は単身者です。複数人世帯だとまた事情が変わると思います。
ネットで物件探し
実家から出て一人暮らしをすることに決めたのですが、ごく小さい頃を除くと、僕は引っ越しをするのが今回が初めてです。
なので、ネットや本で引っ越しの方法を調べ、まずはネットで物件探しをすることにしました。
住みたい地域は事前に決めていました。
去年の秋頃に現地に行って、その地域を散策し、ざっくりとした下見を済ませています。
なので、あとはその地域で条件に合う部屋を探すだけでした。
LIFULL HOME’S、エイブル、SUUMO…これらいくつかの主要な物件情報サイトと、引越し先の地域独自の物件情報サイトを使い、条件に合う部屋を探しました。
申し込み候補の物件の情報をエクセルでまとめたらわかりやすかったです。
条件付き書式で、条件に合うセルの背景を緑色、イマイチ合わないところを赤色にしたら、いろんな条件を満たす物件を見つけやすかったです。
そして、特に条件がよさそうな3つの部屋のオンライン内見を申し込みました。
このうち1つの部屋は、申し込み直後に住む人が決まってしまったようで、内見に進めたのは2部屋でした。
オンライン内見をした
コロナ禍の現状を考え、引越し先が遠方だということも加味して、内見はオンラインで行うことにしました。
オンライン内見とは、パソコンやスマホで行う内見です。
不動産会社の人が現地の物件に行き、カメラで部屋の各所を映しながら説明してくれます。
質問があればその場で質問できますし、映してほしいところを指定することもできます。
僕の場合、初日からカーテンを使うために、窓の大きさを聞いたりしておきました。
パソコンでZoomをつかってオンライン内見しましたが、こちらはカメラで自分を映す必要はないので、マイクだけ繋いでればOKでした。
Zoomを使う上で技術的な難しさは特になかったです。簡単に使えました。
Zoomが人気な理由が少しわかった気がしましたw
内見中は、許可を得た上で画面録画しておきました。
あとから物件の中身を見直したいと思ったときに見れるようにです。
Windows10だと簡単に画面録画できるのでいいですね。(やり方はググってください)
もちろん録画した映像は個人で見るだけにしておき、入居を決めてからは削除しました。
あと、画面にクリスタ(お絵かきソフト)も開いておき、そこに物件の平面図の画像を読み込んでおきました。
そして内見中にコンセントの位置とかを随時メモしていったのですが、これはなかなかいいので、できる人はやればいいんじゃないでしょうか。
もちろん図面をプリントアウトしておいて、それに書き込んでもいいと思います。
オンライン内見は現地に行かなくていいので楽ですが、一方で音やニオイ、雰囲気といった視覚以外の情報はあまり伝わってきません。
視覚的なことも細かいところまでは見えません。
現地にいる不動産会社の人に質問することもできますが、返ってきた答えが自分の感覚と異なる可能性もあります。
なので、やっぱり現地に行けるなら行ったほうがいいんじゃないかなと思いました。
僕の場合、住むことになった物件の音やニオイは結果的に問題なかったです。
物件申し込み前に
自治体によっては、移住すると補助金等が出る制度があります。
移住者が誰でも申し込める補助金や、事業者が移住したときに申し込める家賃補助など。
物件に申し込む前に、自治体HPなどを見て確認しておくのがおすすめです。
物件契約前に申し込まないといけない制度もあるようですので。
また、事故物件の情報は、大島てるというサイトで確認できます。
事故の情報がかなり網羅的に掲載されているようです。
物件申し込み前に一応見てみるのがいいでしょう。
いよいよ入居審査
オンライン内見をした2件のうち、よかった1件に申し込みました。
すると不動産会社の担当者から1つのURLが送られてきました。
申込情報を入力するサイトです。
内見をオンラインにしたので、入居の申込みもネットで行う流れにしてくれたみたいです。
そのサイト名は「申込受付くん」。
そんな名前でいいのか…と思わなくもないですが気にせず記入していきます。
名前、住所、職業、勤務先、年収…などなど。
入力項目は多いですが、手書きでやるよりはずっと楽だと思います。
職業名はイラストレーターにしておきました。
あとで収入の証明として確定申告書類をアップするのですが、それの職業名と合わせておいた形です。
勤務先をどう記入するか迷ったので、不動産会社の担当者に聞いたのですが、「自宅」と入力しておくことになりました。
まぁ普段家でイラスト制作してるので、そうなりますね。
余談ですが、引越し後の役所手続きや銀行関連の手続きでも勤務先を書く欄があって迷うことがありました。
これからの時代は、特定の勤務先を持たない人や、逆に複数の勤務先を持つ人も増えるはずなので、こういう欄のレイアウトも変わっていくかもしれませんね。
入力項目の続きですが、年収欄は最新の確定申告書類から転記しておきました。
あと、預金額も任意で入力することができたのですが、これも入力しておきました。
「当面の家賃を払えるだけの貯金はありますよ」っていうアピールです。
(通帳などを見せる機会はなかったので、どれほど参考にされたかは不明ですが)
連帯保証人の記入欄もありましたが、親がもう退職してて保証人にはなれないっぽいので空欄で進めました。
そもそも保証会社の利用が必須の物件ですから、保証人はなしでいいみたいです。
最後に、いくつかの書類を写真撮影してアップします。
本人確認書類(免許など)と収入証明の書類です。
収入証明は、僕のような自営業の人は確定申告書の控えを送ればいいみたいですが、なんと過去3年分の申告書を提出しないといけませんでした。
1年分でよさそうなものですが、3年分も。
たぶん継続的な収入があるかを見られているんでしょうね。
3年分というと、去年と一昨年と3年前の収入まで見られるってことです。
僕の場合、絵描きとして収入を得始めたのが4年ぐらい前なので、3年前の時点では収入がかなーり少ないんですが、結果をみると審査には通ったので、それは問題なかったようです。
ネットで調べていると、1年分の提出でいい場合も多いみたいなので、長く活動してないとダメってことでもないと思われます。
が、一度も確定申告をしていない状態だと、フリーの絵描きが部屋を借りるのは厳しくなるのかもしれません。
貯金額などにもよるでしょうけど。
そんな感じでネットで入居を申し込みを終えました。
追加で仕事内容を聞かれる
ネットでの申込みの2日後、不動産会社経由で物件の管理会社からメールが来て、追加で仕事内容を聞かれました。
いまのところ職業がイラストレーターだということだけ伝えてますが、これでは情報不足なんでしょう。
ちなみに、ペンネームとか作ってる作品の内容は伝えてませんし、確定申告書にも書いていません。
最後まで伝えることなく入居まで行きました。
仕事内容を400文字ぐらいの文章にまとめて返信しました。
作品を作ってDL販売してるとか、クリエイター支援サイトというものに登録してるとか、イラストの依頼を受けてイラスト制作することもあるとか…。
すると折返しのメールで「書面で仕事内容が書かれているものがあればほしい」と言われました。
そんなんあったっけ? と思いましたが、開業届を写真で撮って送っておきました。
開業届を出さなくても絵描きはできますが、出しておくとこういうとき使えるんですね。
そしてその3日後に、審査承認の連絡をもらいました!
無事、契約完了
あとは流れに乗って契約を進めるだけです。
賃貸契約では重要事項の説明を受けないといけないのですが、これもネットでできました。
IT重説というものです。
オンライン内見ではマイクだけあればよかったですが、今回はWeb会議的な感じで、こちらもカメラで顔を映さないといけないので、Webカメラを繋ぎました。
その後、送られてきた書類に署名や押印をして返送し、契約完了です。
このあたりで火災保険の案内とかも来るので、対応していきます。
わからないことがあれば、ネットで調べるか不動産会社の担当者に聞けばいいので、そんなに迷うことはなかったです。
役所手続きをして、荷物を詰めて送れば引っ越し完了です。
ちなみに、コロナ禍なので、荷物の運搬には引っ越し業者を使わず、ダンボールを宅配便で送るだけで済ませました。
審査に通った理由を考察
さて、この記事のメインの部分です。
結局、なぜ入居審査を通過することができたのか。
管理会社の人に聞いたわけではないので、ここは完全に僕の想像になります。
入居審査において、管理会社側の最も大きな関心事は、申込者が家賃をきちんと払えるかどうかでしょう。
つまり、収入や貯金があるかどうかが最重要だと思われます。
収入については、よく「家賃の目安は手取り月収の3分の1以下」とか言われますが、一般的な入居審査でもこれを満たしていることが一つのラインになるようです。
まぁ個人事業主はまた別かもしれませんが、自分も年収を手取り月収に換算したときに、この条件を十分満たす物件を選んでおきました。
また、年収は確定申告書の控えを送ることで管理会社さんに証明しましたが、最近税理士さんに確定申告をお願いし始めたので、最新の確定申告書だけは税理士さんの名前が書かれています。
そのため、確定申告書の書類としての信用度も増していたと思われます。
もしかしたらこれがプラスに働いたかもしれません。
貯金については、ある程度、当面の家賃を支払っていける蓄えがあり、その額を入居申し込みのときに入力したので、それも審査通過に繋がったのかもしれません。
(通帳を見せるよう言われたりはしませんでしたが)
これら、収入と貯金のことがおそらく最重要でしょう。
また、確定申告書を提出したことで、きちんと仕事をしていることの証明にもなったと思います。
これらの要因を総合的に見られた結果、通過できたのだと想像しています。
ほかには、あまり関係ないかもしれませんが、メールや電話のやりとりで真面目に対応しました。
メールを早めに返したり、電話で丁寧語で話したり。
こういうところもきちんとしておくと、不動産会社の担当者さんが味方になってくれやすいですし(たぶん)、やっておくといいでしょうね。
なお、借金やクレジットカード滞納があると審査で不利に働くようです。
自分の場合はそういうことはしてなかったので大丈夫でした。
意外だったこと
引っ越しを通して個人的にちょっと意外だったのは、ペンネームや作ってる作品の内容を一度も聞かれなかったことですね。
ニッチなジャンルで、しかもR-18ジャンルで活動してるので、あまり言いたくないと思ってたので助かりました。
言うと不利になりかねないですからね。
もしかしたら、オンライン内見ではなく現地に内見に行ってたら、そういうことも雑談がてら聞かれたのかもしれません。
不動産会社の人とは主にメールでやり取りしてたので、かなりビジネスライクに話を進めることができました。
フリーの絵描きでも部屋を借りられた
なかなか長い記事になりましたが、やっと終わります!
今回、フリーの絵描きでも入居審査を突破して部屋を借りられることを確認できました。
日々こつこつと活動して、貯金を作ったり確定申告したりしていたら、わりと普通に部屋を借りられるっぽいです。
もし審査に落ちてしまっても、別の物件に申し込めばいいですし。
フリーの絵描きは、住む場所に縛られない職業だと思います。
せっかく好きな場所に住める立場なのですから、いろんな場所に住んでみるのがいいんじゃないでしょうか。
僕は今回、そういう考え方で引っ越しました。
大阪から神奈川の湘南あたりに引っ越したのですが、ふらっと海を見に行けていい感じです!
では以上です。
これから引っ越しをする方はがんばってください!
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コメント一覧
おしっこひ
ただこれだけが言いたかった
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